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月別アーカイブ: 2025年5月

第12回鉄筋組立工事雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社桝本鉄筋、更新担当の中西です。

 

 

鉄筋組立工事の未来:デジタルと人が支える次世代建設現場

 


今回は、鉄筋組立工事の「未来」に焦点を当ててお届けします。

建築・土木業界における技術革新は日進月歩。鉄筋工事の分野でも、人の経験値に依存していた作業が、AIやロボット技術によって変わり始めています。

未来の現場はどうなるのか?現場の生産性、環境対策、そして人材確保の観点から解説します。


◆ デジタル鉄筋施工の時代へ

 

● BIM×鉄筋組立の連携強化

  • BIMデータを活用することで、部材の寸法・曲げ角度・結束位置まで正確に可視化可能に。

  • 手元図面による誤読が減り、ミスややり直しが激減。

  • 作業の流れが明確になり、新人教育にも役立つ。

● 配筋検査のAI化

  • 配筋状況をカメラで撮影し、AIが設計図と照合して誤差や結束ミスを自動検出

  • 人手不足のなかでも高品質な施工を維持できる体制へ。

● 鉄筋結束ロボットの実用化

  • 繰り返し作業の多い「結束」工程を、自動ロボットが代替するプロジェクトが進行中。

  • 現場の負担軽減・腰痛防止・作業スピード向上に効果。


◆ サステナブル建設と鉄筋工事

 

● 再生鉄鋼の標準化へ

  • 国や自治体も「グリーン調達」の一環で、再生材の利用を推奨

  • 取引先の選定においても、CO₂排出量や環境対応が評価基準に。

● カーボンニュートラルな現場づくり

  • 重機・車両のEV化・ハイブリッド化

  • 作業場のLED照明や太陽光発電パネルの導入

  • 資材ロス削減・廃棄物のリサイクル徹底による「脱炭素」への挑戦


◆ 働き方改革と職人の未来

 

● スマートデバイスで“脱・属人化”

  • タブレットやスマホによる現場連絡・進捗管理

  • 「紙図面の持ち歩き」から、「クラウド共有」へ

  • ICT化が若手の定着率向上につながっている事例も

● 技術伝承と人材育成

  • VRでの鉄筋施工トレーニングシステムが登場

  • ベテランの作業手順を動画化し、若手に伝承

  • 外国人技能実習生への対応も含め、多言語マニュアルの整備が進行中


◆ 鉄筋工事が支える“未来の社会基盤”

 

  • 地震や災害に強い構造物を支える「見えない技術」

  • 環境にも人にもやさしい、スマート施工の最前線

  • 技術者が誇りを持ち、若手が夢を描ける現場づくり


◆ まとめ:鉄筋工事の未来は、“強さ”だけでなく“やさしさ”へ

 

かつては“鉄”のイメージ通り「硬く、重く、きつい」とされた鉄筋工事。
しかしこれからは、「環境にやさしく、働きやすく、安心をつくる」業種へと進化していきます。

鉄筋組立工事は、単なる作業ではありません。
**建物と社会の“骨”をつくる仕事。**その誇りを次の世代へとつないでいきましょう。

次回もお楽しみに!

 

 

 

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第11回鉄筋組立工事雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社桝本鉄筋、更新担当の中西です。

 

 

鉄筋組立工事と環境問題:建物の“骨”を支える現場のいま

 


今回は、建設工事に欠かせない「鉄筋組立工事」が、どのように“環境”と向き合っているのかを詳しく見ていきます。

建物の強度を決める鉄筋。構造物を支える“骨組み”をつくるこの仕事は、非常に重要である一方、見えないところで多くの環境課題とも直面しています。鉄筋工事の現場では、資材の大量消費、加工・溶接に伴うエネルギー消費、そして安全管理まで、多角的な配慮が求められているのです。


◆ 鉄筋組立工事とは?建築・土木を問わず必要不可欠

 

鉄筋工事は、鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)など、あらゆる建築物・土木構造物においてコンクリート内部の「骨格」となる鉄筋を組み立てる工事です。

現場では以下のような工程が含まれます:

  • 鉄筋の搬入・運搬

  • 加工(切断・曲げ)

  • 配置・結束(番線・結束線による手作業、または圧接)

  • コンクリート打設前の最終確認

鉄筋の精度がコンクリート構造体の耐震性・耐久性に直結するため、極めて高度な精度が求められる仕事です。


◆ 鉄筋組立工事の環境負荷とは?

 

● 鉄鋼資材の環境負荷

  • 鉄筋そのものは製鉄工程において大量のCO₂を排出する資材です。

  • また、製品としての鉄筋も運搬や加工に膨大なエネルギーを要し、カーボンフットプリントが大きいことが指摘されています。

● 加工・切断・曲げ加工での粉じん・騒音

  • グラインダーやベンダー(曲げ機)、切断機などを用いた加工では、粉じんや火花が発生します。

  • これに伴う騒音・振動・火災リスクにも対応が必要です。

● 建設現場での廃材問題

  • 加工ミスや端材、余剰発注によって出る鉄筋の廃材は、リサイクル可能ではあるものの、適切な回収と分別処理が必要です。

  • 配筋ミスがあれば、解体ややり直し作業でさらなる資源ロスも発生します。


◆ 現場で取り組まれている環境対策

 

鉄筋工事の現場では、以下のような環境配慮型の実践が進んでいます。

● リサイクル鉄筋の使用

  • 使用済み鉄筋やスクラップから再生された**「再生鉄筋(リサイクルバー)」**を導入する現場も増加。

  • 国内の製鉄所では電炉方式によるCO₂削減も進行中。

● 工場加工による端材削減

  • 鉄筋加工を現場ではなくプレカット工場で集中管理し、CADデータに基づく正確な加工で端材・ミスを最小限に。

  • 工場内では粉じん・騒音対策も徹底され、現場の環境改善にも貢献。

● デジタル管理による誤発注・二重加工の防止

  • 配筋設計図をもとにしたBIM(Building Information Modeling)連携により、部材数や加工量を最適化。

  • デジタルツールによる施工管理が、ムダややり直しを防ぎます。


◆ 安全と環境は両立するか?現場の声から

 

  • 作業員の熱中症・火傷対策(特に夏場の溶接現場)

  • 防音・防じんマスクの支給や作業間休憩の適正化

  • 作業車両や搬入ルートのアイドリングストップ・時間帯調整

など、環境問題への取り組みは、作業員の健康と安全を守ることにも直結しているのです。


環境負荷が避けられない鉄筋工事ですが、それでも「どう減らすか」「どう共存するか」を真剣に考える現場が今、確実に増えてきています。

次回は、こうした課題を解決に導く“未来の鉄筋工事”について、テクノロジーと人材の視点からご紹介します!

次回もお楽しみに!

 

 

 

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